2010.08.21

サヨナラ・・・・、劇団M.O.P

14日の朝に徳島から東京に戻ったその日の夜に、 劇団M.O.P最終公演『さらば 8月のうた』を紀伊国屋ホールにて観劇してきました。



劇団活動期間26年間のうち、その半分13年間の作品を観てきましたが、いよいよ、劇団M.O.Pの公演を観るのはいよいよ最後となりました・・・・。実際に最後の幕が上がるまでは、「これが最後か・・。」という感じは全然しなかったのだけれども・・・。


思えば、初めて見たのは関西で「KANOKO」という岡本かの子とその家族の群像劇芝居でした。その岡本かの子役だった、看板女優キムラ緑子のキスシーンに胸を打たれてからがきっかけでした。



今の劇団ではあまり“看板女優”という名称は聞かなくなってきましたが、今公演でもキムラ緑子はあくまで劇団M.O.Pの看板女優を貼り続けてくれました。僕もそういう形でのM.O.P.のラストを期待していました。


さすが、ラスト・ステージにふさわしい出来栄えだったと思います。。


横浜に係留されている寒川丸(氷川丸)と現代のラジオ番組のスタジオという大きな設定の中で話は進みます。

寒川丸では、その船が歩んできた歴史とその時代時代毎の人びとの群像劇が展開され、その寒川丸とラジオ番組をつなげるものが「別れのうた」という一つのうた。

それが最後には見事に結実していきます。そして世代を超えた人間模様もまたきれいに収束していくのです。


マキノノゾミの群像劇とその背後にある時代背景の空気感をM.O.Pの役者で見事に演じきったなぁと思いました。

その安定感は抜群です。


そして、何よりも強く印象に残ったのが、キムラ緑子を魅せる芝居だったということ。彼女の喜怒哀楽を芝居の中で思う存分に堪能できます。そして、彼女の女優としてのすごさにため息をつき、そしてこう思うのです。



「やはりキムラあってのM.O.Pだったんだなぁ・・・・。」



と・・・・・。 昔は三上市朗とキムラ緑子の掛け合いがゾクゾクした記憶があって、その雰囲気たるや言い表せないぐらいだった。今回もキムラ、三上、小市の3人だけが登場するシーンがありましたが、その役者としての存在感はキムラ緑子がやはりピカイチだった。さきの2人の俳優陣はなんだか落ち着いたなぁという感じ、一方キムラ緑子は女優としてまだまだ走り続けている感じがした。

さらに最後のカーテンコールで下手にマキノノゾミが、上手にキムラ緑子が並んで観客にお辞儀していた姿が強く印象に残りました。




ふと思ったのですが、以前に比べて、劇団という括りがゆるくなっているような気がします。

たぶん劇団という形にこだわりがあったからこそ、今回の解散に繋がったのではないしょうでしょうか。
劇団M.O.P以外でのマキノノゾミの脚本の芝居は観ていますが、やはり僕はM.O.Pで上演するマキノ作品が好きです。
この劇団でしか出せない雰囲気が確かあると思うのです。



人が集まり劇団が存在する以上、永遠に続くことはあり得ないわけで、我々は自らで記憶の中で生かしておく以外にないのです。それが芝居の醍醐味でもありますから。。。。



あとは、公演終了後に予約した、2枚のDVDがいつ届くかが気になります。

なんせ前回の公演『リボルバー』のDVDは春に届きましたから、、もっと早く届いてくれることを希望します。



サヨナラ 劇団M.O.P.
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2010.07.22

NODA・MAP「ザ・キャラクター」

日々の勉強だけの無味乾燥な日常は精神を徐々にすり減らしているな・・・と感じることもしばしば。




そんなわけで、池袋の東京芸術劇場で8月8日まで公演しているNODA MAP第15回公演「ザ・キャラクター」を観てきました。

いつもならメール会員の先行予約でチケットを取ってしまうのですが、今回は当日券狙い。

14時開演の回を観るために、11時から並びました。

すでに並んでいた人は4人。余裕余裕・・・・。

しかし13時の当日券販売時刻には最終的に30~40人ぐらいの人が当日券を求めて並んでいました。

実は当日券で買う方がイイ席があったりして、これまでの野田芝居では最も良い、ほぼ中央の前から11列目の席
を手に入れることができました。当日券は狙い目だなと学習しました。





さて芝居を観た感想ですが、野田が「今回の芝居は評判とか評価を全く気にせず書いた。」とパンフでも、書いていましたが、そういう良い意味での開き直りが、表現者としての、また脚本家の意地とプライドを感じた作品です。

賛否両論という話を聞きますが、僕が思うにこれは好意的に受け取られる作品だと思います。

テーマは過去の事件を思わせる、非常に重いテーマで、ラストも一見救いもない終わり方をします。

しかし、この触れることに抵抗感を感じるこのテーマを彼なりの持ち味を出しつつ演劇で表現できるのは彼しかいなかったのだと僕は思います。

そういう意味で僕は好意的に受け止めます。

観客としてぼこぼこにされることをどう受け止めるか。芝居に何を求めるかによって賛否は分かれるのでしょう。

表現の媒体として野田演劇を求めている僕にとっては、十二分に受け入れられる内容でした。

野田脚本中の現代に生きる我々に突き刺さるような辛辣な表現の中にも、彼の脚本を満たす「日本語へのこだわり」が垣間見え、また群衆シーンの身体表現にも目を見張るものがあります。


そういう意味で、テーマ、野田作品の特徴、身体表現上の新たな試みの3つの要素が化学反応を起こしたかのようなイイ舞台だったと思います。




そして、今回主演の宮沢りえは、めちゃくちゃ良いです。まぁみんな出演している役者さんは超一流ですから、みんなうまいんですけど・・・・。特に宮沢りえは良かったです。

そして彼女から発せられるセリフが観客をどれだけ釘づけにすることでしょうか。



最後の最後のセリフで僕はヤラれました。セリフの抑揚、スピードこれ以外に考えられないって感じで・・・。 そのセリフを聴いた途端にそして、それまでの救いのない話が何だか救われて、僕の中でうまく完結できたのでした。そしてそのままカーテンコール。

・・・・・鳥肌も立ちました。言葉ってつくづくスゴイと思ってしまいます。

たった1、2行のセリフでそれまでの2時間の芝居に対する思い入れがガラリと変わってしまう感覚に出会えました。
 

こういう感覚に浸れるからこそ高い料金(S席9500円)払って毎回野田芝居を観に行くんですけどね。



ぜひ観にいくといいです。おススメです。

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2010.06.24

「電車は血で走る」@劇団鹿殺し

今日は演劇観劇の日。



池袋の東京芸術劇場で劇団鹿殺し10周年記念ロングラン公演「電車は血で走る」をみてきました。

東京芸術劇場に来てみると、NODA MAPの公演がデカデカと・・・・・。

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・・・・そうかそうか前売りで買い忘れた野田の「キャラクター」も20日から公演しているのですね。けっ!行きたかったなぁ。東京ってこんなにチケットが早く売り切れてしまうのか未だに理解に苦しみます。


そんな傍らで劇団鹿殺しの公演があったわけです。
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今回の「電車は血で走る」は2008年に一度公演した作品です。それをファンによる人気投票の結果第一位となった本作をブラッシュアップして、再演したのです。

ちなみに僕は「僕を愛ちて」派でしたが・・・・(笑)。

演劇部員5人+新入生3人(勧誘目的)を連れて、前から3列目のど真ん中という最高の席で感激しつつ観劇しました。

僕は芝居でいかに良席を取るかにその芝居の良さを見出せるかの80%ぐらいのウエイトがあると思うのですが・・・・。


ストーリーを書いてしまうとネタばれになってしまうので、ここではあまり触れませんが、当時の行き詰った“自分たちへの応援歌”みたいな意味合いなんでしょうね。

脚本家や役者の将来への不安や苦しみ、劇団の不安定さ、何一つ確実なモノとさえ見いだせない中で、このまま芝居を続けていくことへの焦燥感や不安感があったり、それでも手探りの中で前へ進んでいこうすることで将来を見出して行こうとする自分たちへの応援歌なのです。




芝居をやっていた自分としては、その不安感が少しはわかるような気がして、なんだか共感できました。


自分の頭で考えたって答えが見つからないことだってあるのです。頑張っても自分の思うようにいかないことがあったり、自分の才能に限界を感じたり、動きようがなくても、動きたくなくても、動かなければ不安でしょうがないこともあるのです。 

それは芝居が人を動かして、人を相手にして成立する芸術だからです。

劇中に出てくるとある有名劇作家の超有名戯曲も彼らなりに思い入れのある作品なんでしょうね。それを徹底的にネタにしているあたり笑えます。




今作も運動量はハンパなく、しょっぱなから一気に飛ばしたパフォーマンスをかましてくれて観客を圧倒します。

最初は「これ、観客はついてこれないんじゃないかなぁ」と心配しましたが、そこはやはりしっかりと観客の心をつかんでいきます。集団シーンの細かな段取りは大変だったんじゃないかなぁと察しました。

楽団による生演奏、そして劇中歌とそのパフォーマンス。。イイ感じです。それでいて役者としての見せどころは激しいパフォーマンスとは対照的にきっちりとメリハリをつけてみせてくれるのです。そのメリハリがとてもがっちりとハマっていました。 菜月チョビさんと丸尾丸さんの掛け合いは円熟さがありさすがだなと思います。シーン自体は短いですが、魅了されます。

そして作品全体に行き届いた動きにこだわった演出は僕は好きです。

それがうまくいっているからこそ最後はしっかりと物語は収束していくのです。



今回の公演にかける意気込みをヒシヒシと感じることができた芝居だったと思います。毎公演毎に進化し続けているような気がします。

後輩にも好評だったし、連れてきてよかったと思いました。 観に行くと、何らかしら元気をもらえるのがこの劇団のいいところです。 
それは今はなかなか感じられない気取らない素朴さがあるからではないかと僕は思うのです。 

僕はこの劇団の芝居を観るたびに、かつて芝居をマジメにやっていた頃を決まって思い出します。そして自分の中のノスタルジアに浸るのです。


鹿殺し、次回作は本多劇場ですか・・・。ノリにノッテいてすごいなぁ。料金高くなるのかな。。。



しかし。やっぱ学生生活の集大成は芝居だなと観終わってから思いました。


ちなみに新入生3人のうち1人は入部しているのですが、残り2人は観劇後もしぶっていたので、こんなアツい芝居を観た後でさえも入部を渋る姿を観て「じゃ・・・、どっか行ってしまえ!」と、内心思いました。そんなヤツらはそもそも演劇人ではありませんね。




それはそうと、野田の「キャラクター」を当日券で観に行こうか迷い中です。

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2010.06.21

A splendid time is ・・・・

今日は、ダラダラと過ごした日曜日でした・・・・。




大して書くほどのこともないのですが、劇団M.O.Pの最終公演「さらば8月のうた」のチケットを何とかギリギリで予約することができました。もう残席が殆ど残っていませんでした。
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いつもは先行予約でとってしまうのですが、あいにく青森に行っていて先行予約できず、その後も予約のことを忘れていて、ほっといていたわけです。

一般発売が6月13日で、現在はもう殆どチケットが残っていないありさまで、やっとのことで人数分のチケットを確保することができました。さすが最終公演・・・・。ホントに安堵しました。あぶなかった。




東京でチケットとれなかったら関西まで遠征して見てやろうと思ってたから・・・・。





M.O.Pの群像劇も今年で最後なんだと思うとそりゃ悲しいです。なんてたって一番好きな劇団なわけですから・・・。 芝居に関して言えば、M.O.Pが僕の中心であり、目指すスタイルでした。


舞台上に漂う異空間の雰囲気を群像劇で表現するというそのスタイルに出会った時の衝撃は、当時と比べても色褪せません。

それが今年で最後なわけです。解散自体は2年前から公表されていました。去年の44回公演「リボルバー」は、昔のM.O.Pのスタイルをみたようでとても懐かしかったです。




今年で僕自身も学生最後だし、自分にとってもいい区切りなのかもしれないかなと思うとちょっと因縁を感じます。 
もしかすると僕が学生(芝居)を卒業するまで解散を待っていてくれたのかもしれません。まぁただの偶然だと思いつつも、こういうところは無理やりこじつけてやろうと思います。



そんなわけで最終公演今から楽しみです。当日本番見終わったあと、少しウルウルとくるのかなぁ。




M.O.Pの公演が終わるとともに僕の青春にも幕を閉じるのでしょうかね。



 “A splendid time is guaranteed for all.”



M.O.Pのキャッチフレーズです。 ぼくはこのキャッチフレーズが昔から好きです。






みなさんはsplendid timeを過ごせていますか?

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2010.01.26

「スーパースター」@劇団鹿殺し

昨日は劇団鹿殺しの10周年公演「スーパースター」を観てきました。

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Shikaa

東京の青山円形劇場で1月28日まで公演してます。

前公演の「赤とうがらし帝国」以来の公演で、個人的にはとても待ちに待った公演という気分で・・・・。



観た感想としては、劇団鹿殺しらしさだと思っていた、少しとがったアクの強さがキレイにそぎ落とされて、多くの人がしみじみと「いい話」だなぁと思えるノスタルジックな話になっていました。



ここの劇団のウリと言えば、観客を圧倒するハイテンションなパフォーマンスと歌。東京のど真ん中で体験できる関西弁とネタ。そして他とは一味違う内省的な深い脚本。だと勝手に思っているのですが、そこらへんは健在でした。

今回のハコが青山円形劇場という、やや広い劇場なので、鹿殺しの熱血系パフォーマンスが通用するのかというのが観劇前の僕の不安だったわけでした。その点は、やはり当たっていた部分がありました。公演直後は特にその天井の高さゆえに、セリフが響くし、いまいち役者さんもなかなかしんどそうに感じました。

やはり広い劇場で必ずぶつかる問題にやはりぶちあたったなぁと思ったのも無理からず・・・・。



そこであのハイテンションさで舞台と観客を巻き込めるかが重要だったわけですが、そこはやはりうまいもので、

劇場の広さゆえに出演した役者の数も多く、人数の多いダンスと合唱をとりいれたパフォーマンスはむしろ、広い劇場でしかできないことをうまく利用していました。

照明も天井が高いゆえに、その表現の幅も広がり、より演出効果を高める一因となったのかもしれません。それまでは、原色系が多い単純なプランでしたが、今回はその物語ゆえに暖色系が中心でした。

天井が高いとピンスポだけでもこれだけ魅せれるかということで僕自身も驚きましたね。



そういう意味で結論からいうと、それなり舞台負けはしていないお芝居でしたね。脚本と演出でもこれくらいの劇場でも十分通用する完成度だったと思います。

脚本をさらに演出がより膨らませることができていてとてもよかったと感じました。役者の動きとその立ち位置など「よく練られているなぁ」と感心してしまいました。演出が行き届いています。



そんなわけで、観終わっての印象としてはラストはよくわからんけどホロリと感動できました。元気をもらえる作品だと思います。こんな芝居もできるんですね。 まぁラストの歌にもってかれたという気分ですが、芝居ってそんなものです。


芝居って様々な絶妙な要素の上に成り立っているエンターテインメントです。 確かに安定感には欠ける部分もありますが、それを感じるのも芝居の面白さだと思いますね。 “芝居は生もの”ですから・・・・。




次回公演は東京芸術劇場(小ホール)だそうな・・・。


鹿殺しは今ここにきてノリにノッテるなぁという印象を受けました。 次回も楽しみにしときます。



この芝居を観たあと、、、、

今年は学生生活最後の集大成として、、演劇でも大きな花火を打ち上げたい気分になりました。

演劇人の端くれとして・・・・。


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・・・・観劇後、渋谷にあるつけ麺屋やすべえで、特盛つけめん食べてきました。

完食できましたが、なかなか際どかったですな・・・・。

気分的にはすでに金曜の心持ちでしたが、実はまだ月曜だったということに気づき軽い絶望感に浸ってしまいましたよ。

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2009.09.04

「春のめざめ」@劇団四季

今日は大学で総合試験というものがありまして・・・・、

まぁ予備校の国試の模試を受けてきました。

そんなことはどうでもいいんですよ・・・・・・・・。



ついに・・・・・観てきました。

劇団四季の「春のめざめ(Spring Awakening)」

2007年Tony賞を総ナメにしたブロードウェイミュージカルを日本語版にリメイクして、劇団四季が今年の5月から公演しています。今週末が千秋楽だとか・・・・。

前から観てみたいと思っていたミュージカルでついに観てきました。。。

感想? 感想ですか・・・・・。

いや~。すごかったです。



ヒトことで言い表すとしたら・・・・、

          “刺激的”

の一言に尽きます。



何が刺激的かというと・・・、まずはそのストーリー・・・。調べてみたらこの作品は1891年に初演されているのを2005年にロックミュージカルにリメイクした作品がTony賞に輝きました。
その当時としてもかなりキリスト教的倫理観から真っ向から反抗した反社会的な作品だったろうと思います。

そして劇中のそのストレートでリアルな性描写表現・・・。

刺激が強すぎます。舞台を観に行ってこんなものが観れるとは・・・・。

その他でも見どころとしては、100年以上前の作品を現代でよみがえらせた斬新な演出とほぼ全曲がロック音楽での楽曲。



特に演出は非常に印象的で、身体表現を重視しつつも、少しばかり前衛的な雰囲気も漂う計算しつくされた演出は本当にみていて目を見張りました。たぶんブロードウェイのオリジナルとほとんど変わっていないような気がしました。



舞台の上手と下手にツラに直角になるように席を置いて、はけた役者を舞台を観ている観客と一緒に座らせるという演出は、ちょっと思いつかないなぁ。



そしてロック調の音楽に、放送禁止用語を連呼した楽曲も、劇団四季では日本語訳でしたが、これがオリジナルだったらどれだけ挑発的だったか・・・・。考えるだけだけでも恐ろしいです。



そんな意味で、この「春のめざめ」は作品の内容のみならず、その斬新な演出でミュージカルというジャンルに対しても何か挑戦的な印象を受けました。

ミュージカルというものに固定観念を持って観に行くと、明らかに期待を裏切られるかもしれません。それが吉とでるか凶とでるかは個人によります。

僕はとても面白かったけど・・・・・。



さすがにオリジナル英語版だと上演できないので、日本語版に訳して上演していましたが、その内容からオリジナルの方がより台本の内容も相当過激だったんだろうなぁと思います。

そんな意味で、相当好き嫌いが分かれる作品であることは間違いないと思います。そしてミュージカル自体のレベルも相当難しいです。

それは楽曲入り方から、役者の段取りとか実際細かすぎるくらいの演出が入っていて、その演出は奥が深くて難解です。役者に要求されるものもレベルが高いのかなと感じました。ただ技術がない分は若さで何とかカバーできるものもあるはず・・・・。

それらの点で、毎回毎回の上演のブレは大きいミュージカルなのかなと思います。しかしそこは劇団四季ならでは小奇麗さでうまくまとめていたような感じはします。

けれども、その分このミュージカルで大切だと思われる芝居全体に流れる舞台から出る“勢い”は、その小奇麗さに隠れて半減していた気がします。



けれどもその小奇麗さがなければ、ミュージカルとして日本人受けするクォリティーを維持するのは難しかったのかなぁとも思うので、そこはしょうがないのかなぁと思います。


まぁTony賞でのパフォーマンスをご覧あれ。



今までに見たことのない、さすがTony賞を総ナメするだけのミュージカルだと納得しました。

観て良かったっす。

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2009.08.18

赤とうがらし帝国@劇団鹿殺し

今夜は劇団鹿殺し  第20回公演 回帰 「赤とうがらし帝国」を下北沢駅前劇場で観てきました。



まぁ劇団の名前だけ聞いてみると「ゲッ」とか思ってしまいますが、いやいやそんなことはないですよ。

    とても良い舞台でした。

東京にはない関西テイストなネタ満載でめちゃくちゃ笑わせてもらいました。




劇中にライブパフォーマンスもあり、夏祭り的な賑やかさが観ていて楽しかった。お客さんを楽しませるその姿勢はとても好感が持てます。
芝居全体に流れる雰囲気もいかにも関西って感じで僕は好きでしたね。

昔はああいう芝居が多かったものでしたが、今では数少なくなってしまったように思います。

その中でこのスタイルを貫き通しているこの劇団はスゴいと思います。



「バカなことでも真面目とことんにやれば、ここまでカッコいい」ことを観ていると感じさせてくれます。


このスタイルをここまで突き詰めれば、ここまでスゴイ舞台を作れるのか・・と、感心してしまいました。最近流行っている理由がよくわかります。



来年で10周年だそうで、この10年で友達の劇団とかは潰れてしまいましたが、この劇団鹿殺しは人気急上昇中だそうで、今後も目が離せそうにないです。


なんか学生劇団の頃を思い出させるような、その劇団スタイルがとても懐かしかった・・・。


実はこの劇団の旗上げ公演を前の大学でやったのを観に行った記憶があります。

講義室の一室で天井灯のONとOFFでほぞぼそとやっていたあの頃に比べるとものすごいクオリティーになっていたと思います。



ホントすごいなぁ~。



10年という時の流れも観ていて感じたし・・・・。もうあれから10年も経つのか~。

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2009.08.01

劇団M.O.P. セミファイナル公演

長いようであっという間の病院実習も今日で一段落・・・・・。

明日からいよいよ夏休みです。

・・・とはいっても、5年生になると夏休み丸々遊ぶということもできなさそうで、そこそこ勉強をしないといかんみたいです。

しかし休みは休みということで、マイペースでのんびりとやろうかな。




本題は、別に実習が終わったことではありません・・・・。



今日は新宿紀伊國屋ホールで劇団M.O.Pの公演を観てきました。

第44回公演 『リボルバー

来年の夏公演をもって解散してしまうので、今公演がセミファイナルになります。

なんだか、劇団関係者の方が多かったような・・。年齢層も僕ぐらいの女性の方が多かったですね。座席は満席でした。




感想は・・・・、

芝居をあまり褒めることのない僕ですが、今回の芝居は





ものすごく良い公演でした・・・・。



“M.O.Pらしさ”を存分に発揮した公演でした。

ここ数年の公演の中では一番良かったんじゃないかと思わせるものがありました。



セミファイナルと言うこともあって、劇団員の皆さんがM.O.Pという集団で芝居をすることを楽しんでいるような、そして最初から最後まで切れることのない一体感がありました。



長年公演を打っている劇団の公演だからこそだせる“円熟さ”というのはこういう舞台なんだろうなぁと思います。



ストーリーそのものではなく、舞台上にそのストーリーの“雰囲気”を芝居で魅せることができるのがこの劇団のスゴイとこだと思うのですが、この良さをしっかりと堪能できました。。


「・・・これがM.O.Pの芝居だぜ」と自信を持って観客に魅せ付けるような舞台。そしてそれぞれの役者さんのスキのない演技も良かった。。

コミカルな中に男のハードボイルドさと女の色気が混ざり合った、まさしく大人な舞台と雰囲気で魅せるカッコよさ。

・・・・・うむ。これが劇団M.O.Pの舞台ですよ。

キムラ緑子、三上、小市だけでなく、脇の劇団員の方の演技も主役級と比較しても甲乙つけがたいほどレベルが高いです。




公演前のパンフレットにあの18年前(初演は91年らしい)に公演した「ピスケン」のリメイク版だということが書いてあって(前の大学の演劇部でこの「ピスケン」を公演したことがあったので)、個人的に想い入れもあって、テンションあがりまくりでした。


今回の舞台は、時代設定も、場所も変わり、もちろん登場人物も変わっていて、

「どこがピスケンやねん」とか観ている最中は思ったりもしましたが、

観終わってみると、「ピスケン」で魅せたかったものが、やはり今回の公演でも同じようにあったのかなと思いました。。

そして本編終了後には毎度のことですが、ちょっとしたサプライズがあります。
まるでオンシアター自由劇場の「上海バンスキング」を観ているかのようでしたね。とても良い気分になれます。


まさしく円熟の舞台。確実にファイナルを意識した公演だと思いました。

そして来夏のラスト公演は、あの「HAPPY MAN」をするのかな~。とふと直感的な閃きがあったのですが・・・・。


帰りに舞台DVDを予約して、台本買って帰りました。


さっそく台本を読んでみましたが、、、、レベル高すぎです。


こりゃうちの演劇部では公演できないなと早々に諦めました。

 

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2009.06.01

白塗りの男たち

白塗りの男たち
写真の写りが悪いのは、携帯の性能のせいです・・・・・。



土曜日は、軽音楽部のライブがあって、演劇部の部員がその音楽をバックに芝居をするというコラボレーションがありました。

その準備風景の一幕です。



彼らはアングラ芝居よろしく、全身を白塗りをしている最中で、それはそれは楽しそうでした。

そして彼らはアングラダンスを踊るのです。



こういうバカを真面目できる男たちはなかなかいないと思うし、同性としてすごい奴らだと尊敬に値しますね。

こういう奴らがカッコいいと僕は心から思いますけどね。



ちなみに僕も、その芝居の中で軽音楽部の演奏するPerfumeの「チョコレート・ディスコ」でダンスを完全カバーして女装で踊ってやりました。

写真はありませんが、そのへんは適当に想像してください。

3月末から機会を見てダンスの練習をしていたのですが、それも今日の本番のため。

やはり男が躍ると、その体格もあって、「かなり強そう」とか「ゴリラ」みたいとかさんざんに言われましたが、観客の評判もなかなか良かったようです。

なんせ、男がPerfumeのダンスをするのですから・・・・。



このダンスを踊っている間は、

「30歳を超えてこんなことをしているヤツなんて日本中探しても誰もいないだろうなぁ」

ということを想像して、独り悦に浸っておりました・・・。




“バカを、真面目に、本気でやる!”

ことをできて、僕もなんだかすっきりしました・・・・・・。



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2009.02.25

NODA・MAP「パイパー」を観る

今日は待ちに待ったNODA・MAPの公演の日。

先行予約でチケットとったのは10月中旬だったから、4か月も待ったわけです。

野田の作品を見ること自体がかれこれ数年ぶりで、東京に来てから初めて観ました。

ようやく念願の観劇にありつけました。




野田作品を観るとかならず起きる、他では決して味わえない感動を今回も感じることができました。

号泣するわけでもなく、ジーンとするわけでもなく、観劇後に残る爽快感っていうんですかね・・・・そんな種類の感動です。


 

観劇が終わってすぐに「もう一回観たいなぁ」と思わせる良い芝居でした。



今までの野田作品に観られる芝居の中での“お決まり”が今回も同様にあることで、僕の中での期待も裏切ることなく、さらにいろいろな実験的な試みもあり、それによって芝居の様々な可能性を引き出しているように思えました。

今回はコンドルズが出ていることもあって、アンサンブルの集団振り付けがたくさんあり、芝居自体に深みとスケール感があったように思います。

特に時代がさかのぼるに合わせて高速で逆戻りする集団シーンはすごすぎ・・・・。

母親の記憶の再現シーンでの冒頭の集団シーン(出演者全員が船を見上げるシーン)の出演者の一糸乱れぬ視線の移動に感動した。実際あれはなかなかできないもの。

印象としては昔に比べると、かなり分かりやすい内容になっていると思います。普通に最後まで理解できたしね。昔はテーマが内省的でよくわからんかったけど、今回というか最近のテーマは社会的な出来事が根本にあります。分かりやすかった理由はそこかな。

しかし、芝居の印象としては現代社会の警告と批判が痛烈に描かれていて、重いです。独り歩きする“数字”と数字でしか尺度で表せない“幸せ”への疑問と、そういう尺度でしか判断できない人間への批判なんでしょうかね・・・・。

あと遊民社時代の「小指の思い出」とか「二万七千光年の旅」で語られたよく似たテーマも含まれたりして・・・・。盛りだくさんでしたね。

最後は野田にしては「あれ?」と思うくらいに普通なまとめでした。しかし、あれはあれで良い終わり方だったと思います。




確実に以前に比べて万人受けしやすい芝居になっているなぁと思いました。

それを良いと捉えるか悪いと捉えるかは人それぞれだと思いますが・・・・・。

ただ時空間を超える作品の壮大さ、スピーディな演出、劇中での緩急をつけた構成などは今も昔も変わらず圧巻だと思いました。

これは野田作品以外では観ることができません。




僕は久方ぶりの野田作品に感激してしまい、食い入るように観て、あっという間に2時間が過ぎてしまったように思います。

他の人のブログの感想を観てみると、過去の野田作品と比較して「今回はちょっと・・・」みたいな感じで書いている人が多そうですが、そういう風に観るのは芝居の観かたとして間違っているような気もします。

観る本人が作品と真正面から向き合ってないと感じるからです。それは評論家の役目なんだと僕は思っています。

純粋な目で観て、自分の感性に単純に問いかけてみるだけでいいのだと、僕は芝居を観る時にそういう気持ちで観ています。

僕はS席9500円は安いなぁと思いましたけどね。




・・・あ、強いて不満を述べるならサトエリの出番が少なかったことですね。思ったよりうまくて、もっと出番を増やしてあげれば良かったのにと思いました。

松たか子は、まるであの大竹しのぶのようでした。声も通って本当に舞台映えのする女優さんです。

役者さんはみんなうまいからいろいろと参考になりましたね。

あ~。あんな芝居してみたいなぁ。




・・・・というかもう一回観たいです。

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