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2006.09.03

地域医療について思うこと

勉強しようと思いつつも、ちょいとTVをつけたら、NHK教育テレビでETV特集というドキュメント番組がありまして、それも





『ある地域医療の“挫折”』(第138回分の再放送)





というかなり興味深いタイトルだったので、勉強をほっぽりだして、一時間半ついつい見ちゃいました。

このドキュメントは北海道せたな町という過疎と高齢化の進む街が舞台で、去年、平成の大合併により周辺の町が合併したことで、逆に財政難を抱え込み、なおかつ新町長の無理解により、それまで維持されてきた地域医療が維持できなくなるという皮肉に満ちた現状についてのレポートだった。

それを見ていて、都会とは違って、地方の田舎では、医療サービスの充実がそこに住む人々にとって計り知れない安心感を与えているという現実だった。その感覚は、至る所に病院がある都会ではちょっと分からないかもしれないが・・・・・。

地域医療で重要なのは、

・医師だけでなく、コメディカルを含めてそれぞれが自分の役割をしっかりと認識してそれぞれの医療サービスを提供できるかということ。決して医師だけでは成り立たないものということを医師自身がしっかりと理解しておくべきなんだと思う。そういう意味で柔軟な考えを持つことが重要だ。

・24時間の医療体制

・予防医学の重要性とその啓蒙活動

・地域行政への働きかけ(地域医療システムの改善など)

などなど。。見ているだけでもとても勉強になった番組だった。地域医療は、文字通り地域に密着して実践されるもので、まずは「地域医療を志す医師はその地域に飛び込んでいかないとその地域にあった医師は絶対に育たない」と断言していたとおり、生半可な気持ちではやっていけないのだろうと思う。そうすることで初めて地域住民から信頼される医療ができ、まずは医療云々を言うよりもそれが第一歩という気がした。診療所に患者が来るという受動的な態度でなく、積極的に地域に働きかけることが何よりも重要だ。

また、地域医療とは、様々な医療サービスが複合化した包括的な医療のことでもある。それは単に診療所を作りそこに落ち着くということに留まらないはずだ。時には地域行政に働きかけも行っていかないといけない。番組では肺炎球菌やインフルエンザワクチンの一部助成を実際に行政に要望し、実現していた。そういう意味で、医師自身もその地域にマッチした医療システムを自分なりに構築していく発想力がこれから必要になるのかもしれない。正直、これはボクの盲点だった部分であって、今回の番組のケースを知ることでそれまで思い描いていた医師のイメージから脱却した可能性を描くことができた。

正直、プライベートもパブリックの境界なんてそこには存在しないのかもしれない。おそらく休暇なんて全然無いはずだ。

しかしその分、その地域の医療を支えているという自負や誇りは心の中に芽生えるはずで、それを得られることで、また新たな自覚も芽生えていくという気がした。

この番組は結局のところ、「平成の大合併」が原因でそれまでうまく運営できていた医療が崩壊していくドキュメントで、最後は、それまでの地域医療サービスを提案していた医師が、新町長の財政難を理由にそれまでのサービス停止を打ち出したことで、診療所を辞任し、それをきっかけにその他のスタッフも大量退職していくという悲しい結末だったのだが、その医療スタッフの地域医療にかける熱い情熱はヒシヒシと伝わってきた。

ぜひ録画しておきたかった番組でしたね。

また再放送してくれることを期待しましょう。

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